コンサルへ転職する時の志望動機ってどうやって作ったら良いんだろう?あと例もほしいな。
本記事の内容
本記事を書いている私は、現在日系ファームで業務・IT系のコンサルタントとして働いています。
実は過去に2回ほど転職活動をしていました。業界は、ベンチャー系のIT業界と戦コンです。
戦コン以外の業界も受けることで、コンサル業界ならではの志望動機の作り方もわかってきました。
今回は、私が戦コンへの志望動機を作った時に意識した内容をもとに解説します。
ぜひ皆さんの転職/就職活動に役立ててください。
目次
コンサルに転職する際の志望動機・転職理由の作り方
志望動機を作る際は以下の手順で考えます。
それぞれ解説します。
志望動機・転職理由の骨子を考える
まず、志望動機の骨子を考えます。
他の業界でもそうかもしれませんが、志望動機は大きく2つに分けて考えます。
- その業界を志望する理由
- その業界の中でその会社を志望する理由
このように大枠(業界)から説明し、詳細部分(会社)の説明に入っていきます。
この順序で説明した方がわかりやすくなります。
それぞれの志望理由の骨子の作り方
今回のように自身の言いたい結論を論理的に説明するには、論理展開の基本パターンである演繹法(3段論法)を使うと考えやすいです。
具体的には下記です。
1.その業界を志望する理由
- 私のやりたいことは〇〇だ
- 〇〇はコンサル業界でできる
- よってコンサル業界に転職したい
2.その業界の中でその会社を志望する理由
- 私の会社を選ぶ基準は××だ
- ××に照らした場合、御社が最適だ
- よって御社に転職したい
あとは、この〇〇と××に最もらしい理由を入れたら、骨子は完成です。
注意点は、〇〇と××に一貫性を持たせることです
例えば、
やりたいこと(〇〇):日本を元気にしたい!
なのに、
会社を選ぶ基準(××):海外で働けること
だと、一貫性が無いように見えますよね?
日本を元気にしたいなら日本国内で働いた方が良いんじゃないの?
って突っ込まれそうです。
その場合はちゃんと文章を補って一貫性を示しましょう。
例えば、
日本企業のグローバル化を進めることが日本を元気にすることに繋がるんです!
なので、海外に支社を持つ御社に行きたいんです!
とかですかね。
(後で述べますが、上記のように思った自身の経験も必要です)
ちなみに、私が戦コンへ転職活動をしていた時は・・・
としていました。
会社を選ぶ基準(××)は、当たり前ですが、受ける会社によって変えていました。
ただ、ちゃんと一貫性を保つために、どの会社の選ぶ基準(××)を考える時でも、経営者の悩みを解決することに繋がると説明できるようにしていました。
会社を選ぶ基準(××)は、受ける会社の特徴を捉えつつも、自分のやりたいこと(〇〇)と一貫性を保つ必要があるので、ちょっと悩むところかもしれませんね。
2.自分の人生との一貫性を確認
コンサルの面接では論理矛盾がないことや一貫性を重要視します。
ですので、自身の志望理由が
- これまでのキャリアの選択理由
- 将来のキャリアビジョン
などと一貫性がなければいけません。
具体的に一貫性が取れているか確認すべきポイントは、下記です。
- 高校選定理由
- 大学と学部選定理由
- 新卒入社時の会社選定理由
- 過去に転職していたらその当時の転職理由
- 入社してからやりたいこと
- 将来の自分の方向性
確認が必要な理由は、これらが実際に面接で聞かれるからです。
高校選定理由を聞かれた際は、「そんな子供の時にまともな理由を考えてるわけないだろ!」と思いながらも、何とか回答しました(笑)
ポイントとしては、自分はどんな人なのか?を一文で言えるようにすることです。
全体の一貫性を取りやすくなります。
ちなみに私のをざっくり書くとこんな感じです。
※ すごいざっくりです
一文で言うと・・・
自分は、チャレンジングな環境で経営者の悩みを解決したい
- 高校選定理由:
チャレンジングな環境に身を置きたい(周辺でトップ高でしたので) - 大学と学部選定理由:
誰かの悩みを解決したい(医療系の学部でしたので) - 新卒入社時の会社選定理由:
チャレンジングな環境に身を置きたい&経営者の悩みを解決したい - 志望動機:
経営者の悩みを解決したい - 過去に転職していたらその当時の転職理由:
(経験なし) - 入社してからやりたいこと:
会社によって変えていましたが、経営者の悩みを解決することに繋がるものにしてました - 将来の自分の方向性:
今後も経営者の悩みを解決し続けたい
3.内容の肉付け(具体性を出す)
ここまでで、志望動機の骨子と自分の人生としての一貫性の話をしました。
ただ、これだけですと、誰でも言える内容になってしまいます。また、具体的でないです。
他の業界でも一緒だとは思いますが、面接では自分の意見を支える事実(実際の経験)が求められます。
実際の経験が求められるのは
- 私のやりたいことは〇〇だ
- 私の会社を選ぶ基準は××だ
を説明する時です。
それぞれ、なぜ〇〇または××と思ったのか、自分の仕事の経験から答えられるようにしましょう。
作り方はわかったけど、、、そもそもなんでこんなに論理的に作らないとなの?
ぶっちゃけ、志望理由なんて、なんかかっこよさそうとか面白そうくらいだし、そういうのじゃダメなの?
めちゃくちゃ疑問に思いますよね。
私もそうでした。
疑問が残ったままだと、身を入れて取り組みにくいですよね。
論理性が求められる理由を、次章で解説します。
コンサル転職時の面接で志望動機・転職理由に論理性が求められる理由
コンサルの面接では、志望動機そのものの良し悪しを見ているというよりは、志望動機からその人に論理的スキルがあるのかどうかを見極めているからです。
外資系OLうさぎのちょこさん(@ChoConejito)が的確に表現してくださっていました
(HUNTER×HUNTER好きならわかるはず…!!)
これは有益な情報なのですが、コンサル面接における
「なぜ(競合他社ではなく)弊社なのですか」
「なぜコンサルになりたいのですか」
という質問は別に志望理由を知りたいわけじゃなく、ハンターハンターで言うところの「”練”を見せろ」という意味です
論理的思考力とかプレゼン力を見せてください https://t.co/03UICJKcUX pic.twitter.com/7CwiEFgaB2— 外資系OLうさぎのちょこさん(noteでキャリア相談受付中) (@ChoConejito) August 13, 2021
また、下記の私のツイートの通り、コンサルの仕事は論理作りの仕事と言ってもいいかもしれません。
時にはお客さんの意味の分からない判断に対してもそれを支えるロジックを用意する必要が出てきます。
(まるで意味の分からないのはあまりないですけどね)
ほんこれ。
コンサルの仕事って、結局はお客さんの意志決定を支える論理作りだから、どんな意味わかんないことでもスジを通せるスキルが必要。
ましてや自分の意志決定くらい簡単に論理作りできないと、入ってからがきつい。
面接官やったことないから実際は知らんけど。 https://t.co/LM80Q5dewA— カラクリ (@karakuriblog) May 8, 2021
つまり、自分の意思決定くらい簡単に論理作りができないと、ファームに入ってからがきついんですね。
ですので、「志望動機・転職理由から自分の論理的思考力を読み取ろうとしているんだな。作成を通じて論理的思考力が鍛えられるんだな」と割り切って志望動機・転職理由を考えるようにしましょう。
コンサル転職時の志望動機・転職理由の例文
志望動機で悩んだら、具体例を見ると思いつくことがあります。
以下のリンク先に具体例がいくつか記載されていますので、筆が止まったなと思ったら、チェックしてみましょう。
なお、上記サイトに記載のある志望動機は、“志望動機書”や“履歴書”など書類に書く用の志望動機です。
書類に書く用の志望動機は、全てのファームに使えるような全方位的な内容になりやすく、しょうじき、面接では使いにくいです。
(もちろん、参考にはなりますが)
じゃあ面接で使える志望動機の例文はないの?と思われたと思いますが、実はネット上にはあまり転がっていないんですよね…
特定ファームの志望動機になりますが、私が面接用として書き方・例文を解説した記事があります。
気になる方はチェックしてみてください。
コンサル転職の面接を突破するために:志望動機・転職理由のチェックリスト
志望動機を作ったら、一貫性があるか、内容に抜けがないか確認することが大事です。
以下の質問は面接で実際に聞かれます。
この質問に回答できるか・その回答に一貫性があるかを確認しましょう。
- 志望理由
- 転職のきっかけ
- 競合と比べてなぜうちの会社なのか
- 高校選定理由
- 大学と学部選定理由
- 新卒入社時の会社選定理由
- 過去に転職していたらその当時の転職理由
- 今新卒の時に戻ったらどの会社に行くか
- 入社してからやりたいこと
- 将来の自分の方向性
これらに問題なく答えられたら、志望動機は完成です!
ちなみに、一貫性があるかどうかは、自分だけだと気づきにくいものです。
エージェントや周囲の友人に一度見てもらってもよいですが、周りに秘密で転職活動をしている方もいるかと思います。
コンサル転職時の志望動機・転職理由に合わせて必要な準備事項
志望動機・転職理由と並行して、以下もやっておくと良いです。
それぞれ解説します。
コンサル転職時のその他の準備事項①自己PR
志望動機・転職理由と同じく、一般質問でよく聞かれるのが自己PRです。
面接で詰まらないような自己PRとするためには、次の3つを意識して準備すると良いです。
- 自己PRは3つ作る
- 自己PRの具体例は2段階に作る
- 声に出して違和感がないか確かめる
詳細は【コンサル転職】面接で詰まらない自己PRの作り方【例文付き】で解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
コンサル転職時のその他の準備事項②自己紹介
面接では最初に簡単に自己紹介を求められる場合があります。
面接開始直後の緊張している場面で聞かれるので、何も考えていないとあたふたしてしまうもの。
次の3つを意識して準備しておくようにしましょう。
- 自己紹介で話すテーマを始めに面接官に伝える
- 志望動機や自己PRなどの他の面接質問につながる自己紹介を話す
- 自己紹介を長く話し過ぎない(1分程度で話す)
≫参考:【例文付き】コンサル転職面接時の自己紹介の回答方法【実証済み】
コンサル転職時のその他の準備事項③逆質問
意外と忘れがちですが、逆質問も重要です。
重要な理由は3つあります。
- 相手に会社に興味があると示すことができる
- 面接官の発言内容を自身の志望動機の根拠に使うことができる
- ファームを選ぶ際の参考情報を聞くことができる
個人的に2点目は重要だと思います。
特に、Big4ファームなど、他のBig4との違いがわかりにくい会社の志望動機を考える際に有用です。
面接官に、他のBig4との違いは何かを聞くと、参考になって作成しやすくなります。
そもそも行きたい先の実態を知っておきたい!という方:「キャリーナ(careena)」がおすすめ
しょうじきどのファームに行くか決めかねている方は、その会社の実態を知っておくと良いかもしれません。
社会人OB訪問サービス「キャリーナ(careena)」では、興味のある職種や企業、働き方のリアルな情報を、経験者から直接話を聞くことができます。
ネット上には出てこないリアルな実態が聞けるわけですね。
例えば、デロイトで検索をかけると、以下のように、デロイト経験者がたくさんヒットするので、この中から選んで話を聞けるわけです。
気になる料金ですが、上記画像の通り、話を聞くのが有料の方もいますが、無料の方も多いです。
もちろん登録も無料。
気になった方は一度無料登録してみてください!
≫参考:【登録無料】社会人がOB訪問!キャリーナとは【使ってわかった】
コンサル転職時の志望動機・転職理由を完成させて内定獲得率を高めよう
以上、いかがでしたでしょうか!?
志望動機は最初に作り上げるのが大変ですが、一度作ってしまえば、使い回しができるので、一気に楽になります。
最初が踏ん張りどころですので、ぜひくじけずに頑張ってください!