未経験からコンサルへ転職する全手順をロードマップとしてまとめました。
- コンサルに転職しようか考えているんだけど、何をしたらいいの?
- 転職活動の初めから終わりまでのやるべきことが知りたい!
こんな方向けの記事です。
コンサルファームへの転職活動は、ケース面接など独特の対策が必要になります。
独自の対策ではよっぽどでないと内定がもらえないです。
また、コンサルの仕事は非常に泥臭く、きついです。
「経営者に戦略方針などを提言する」などの華やかなイメージを持っている方が多いと思いますが、実際は異なります。
結果として、うまく内定は出たものの、入社前のイメージとギャップがあり、すぐにやめてしまう人もいます。
このような事態を避けるためには、事前に正しい情報を入手することが重要です。
本記事の目次から、まだ自分は知らなかった!と思うものだけでも十分だと思いますので、ぜひ読んでみてください。
本記事の目次
本記事を書いている私は総合コンサルファームに入社し、5年間勤務しました。
過去に戦コンへの転職活動も行っていました。
コンサルファームの実態も、コンサル転職の実態も把握しています。
このような私が自身の経験に基づき、正しい情報を発信します。
目次
コンサルファームの仕事内容
コンサルファームへの転職活動を開始する前に、そもそもコンサルファームではどんな仕事をしているのか押さえていますか?
コンサルファームでの仕事内容は大きく以下の3つに分けられます。
- デリバリー
- プレ・営業活動
- 社内業務
このうち、いわゆる“プロジェクト”と呼ばれるのがデリバリーです。
デリバリーでは、戦略・業務・ITなどの案件タイプによりプロジェクトの目的やスコープが大きく異なります。
ただ、特に若手のうちは案件タイプは違っても作業内容に大きな違いはありません。
どの案件タイプでも若手は下記の業務を行います。
- 各種のヒアリングやリサーチ
- 入手したデータの分析作業
- 会議資料や議事録の作成
- 会議日程の調整や会議の準備(資料の印刷、会議場所の設営など)
- (PMOの場合)課題管理表や進捗管理表の更新 など
各案件タイプごとのプロジェクト事例や詳細な業務内容が気になる方は、【転職前に知るべき】コンサルファームの仕事内容【現コンサルが解説】をチェックしてください。
コンサルファームの働き方
働き方改革が叫ばれている昨今でも激務と言われている業界、コンサルファーム。
やはり転職活動を開始する前に、どんな働き方をしているのか押さえておきたいですよね。
コンサルタントは、プロジェクト型で働くため、プロジェクトに入っている時期とプロジェクトの合間の時期で働き方が大きく異なります。
若手の場合、プロジェクト中の忙しい時の働き方のイメージは下記の通りです。
- 平日・・・日を跨ぐ前にはほぼ帰れない
- 休日・・・土日の片方はほぼなし。忙しい時は土日両方とも仕事
逆に暇な時の働き方は下記のイメージです。
- 一日8時間も働かない
- 在宅ワークと見せかけて一日中サボる場合もあり
≫参考:【入社後ギャップゼロ】コンサルの働き方の真実【現コンサルが解説】
ちなみに忙しい時の残業時間は下記の感じです。
残業時間の詳細は、【実態暴露】コンサルファームの残業時間【転職前に知るべき】でチェックしてください。
コンサルとして働くメリット・デメリット
働き方がえげつないと思った方は多いのではないでしょうか?
実際、プライベートはある程度犠牲にしなければならないと考えた方がいいでしょう。
その代わり得られるものもあります。
働き方・キャリア・給料の観点から、メリットとデメリットをまとめました。
コンサルに転職するメリット
- 成果さえ出していれば柔軟に働ける
- どんな仕事でも役立つスキル・マインドを圧倒的なスピードで身に着けられる
- 給料は基本的に高い
コンサルに転職するデメリット
- 労働時間が長く精神的プレッシャーが大きい
- 案外、事業会社には転職しにくい
- コスパはそこまでよくない
≫参考:【転職前に知りたい】コンサル転職のメリット・デメリット
ポイントは、給料は高いが残業時間が長いため、コスパがあまりよくないことでしょう。
効率よく稼ぎたいのであれば、大企業に所属していた方が良いです。
一方で、スキル・マインドが身につくのはもちろん、コンサルファームにいたというブランドが付きます。
そのため、若い時に苦しい思いをしてでも、将来に良い職に就きたいという人にはオススメです。
コンサルとして働く向き不向き
若い時くらいだったら苦しい思いをしてもいいかな、と思った方も多いかと思いますが、転職した後で、実はあなたがコンサルに向いていなかったとわかったら地獄ですよね?
場合によっては、つけたかったスキル・マインドも付かずに途中リタイアになってしまうかもしれません。
私はコンサルファームにいたときの経験から、次の4つを兼ね備えている人は、コンサルに向いていると思います。
- 精神的・肉体的なタフさ
- 知的好奇心が旺盛
- 向上心が強い
- 責任感が強い
逆にどれかが欠けている人は、どこかで限界が来ると思います。
限界というのは、身体が壊れてしまうというのもありますし、スキルが向上しにくくなる(成長限界)というのもあります。
詳細は、【現役コンサルが解説】コンサル向き・不向きの性格で解説していますので、チェックしてください。
コンサルファームへの転職前によくある疑問点(英語、資格、年齢)
コンサルへの転職を考えている方に特によく聞かれる質問とその回答をここでまとめておきます。
よく聞かれるのは下記3つです。
- 英語力は必要か?
- 有利に働く資格はあるのか?
- 年齢制限はあるのか?
コンサルに転職する上で英語力は必要か?
転職する上では必須ではありません。
私も英語はたいしてできないですが、選考は普通に通過していました。
面接官に英語力を聞かれた際も、内定が決まってから頑張ります!と答えていました(笑)
ただし、選考過程で英語力のチェックの入るファームもあります。
また、グローバル案件などは、英語力必須の場合もあり、入社後のプロジェクトの幅を考えると、英語力があるに越したことはないでしょう。
英語力の詳細は、【失敗回避】コンサル転職に英語力は必要?【転職経験者が解説】で解説していますので、選考過程で英語力チェックの入るファームなどを知りたい方は読んでみてください。
コンサル転職に有利に働く資格はあるのか?
残念ながら、有利になる資格はありません。
論理的思考力やコミュニケ―ション能力などが評価対象だからです。
私も中小企業診断士の資格を持っていますが、面接中に一度たりとも、話題になったことはありませんでした。
(いちおう、日本唯一の経営コンサルの資格なんですけどね…)
それくらい資格については気にしていないと思います。
≫参考:中小企業診断士はコンサル転職に有効?【優先すべきはスキル】
コンサル転職に年齢制限はあるのか?
一般的に35歳と言われています。
が、それ以上で転職している人もいるので、そこまで気にしなくてもいいです。
ただ、特にコンサル未経験の場合は若いに越したことはないでしょう。
ここまでに書いたデメリット等を踏まえてもコンサルに興味がある人は、できるだけ早めに挑戦することをオススメします。
コンサルファームへ転職する手順とスケジュール
ここまでの内容を理解した上でコンサルファームに転職したい・コンサルが向いていると思われている方は、コンサル転職をオススメします。
転職活動を開始するにあたっては、まず転職活動のスケジュールを押さえましょう。
また、本業と並行して進めることになりますので、どの時期にどれくらい忙しくなるのかもあらかじめ押さえておくと、計画が立てやすいです。
コンサル未経験の方ですと標準で6カ月ほどで内定がもらえます。
タスクと忙しさも合わせると以下の流れになります。
【コンサル未経験】転職にかかる期間【流れと忙しさも解説】では、各タスクごとに概要と期間・忙しさの詳細を解説しています。
転職すると決めたら:まずはコンサル転職エージェントへ登録
転職すると決意した後の最初のアクションは、転職エージェントへの登録です。
転職エージェントは、あなたの人生を左右する重要なパートナーです。
必ず複数社と面談を行ってから決定しましょう。
コンサル転職におすすめの転職エージェントと選び方は、【厳選】コンサル転職のオススメエージェントを比較【選び方も解説】で解説していますので、必ずチェックしてください。
フェルミ推定とケース面接はすぐに対策を開始する
コンサル転職の一番の壁は、フェルミ推定とケース面接と言っても良いでしょう。
ご存知の方も多いと思いますが、面接中に急にこんなことが聞かれます。
- F(フットサル)リーグ1チームの年間の売上高は?(思考時間5分)
- フットサル人口を増やすためには?(思考時間なし)
- 日本の紙コップの市場規模は?(思考時間3分)
- 紙コップの市場規模を増やす施策は?(思考時間2分)
これらは、転職の面接で私が実際に聞かれた内容です。
どうでしょうか?
「いや、無理!意味わからん!できる気しない!」となりますよね?(笑)
ですので、しっかりとした対策が必要です。
対策の第一歩は、フェルミ推定をマスターすることです。
フェルミ推定をマスターするまでのロードマップを、フェルミ推定対策マップ|知識ゼロから面接突破までの方法にまとめていますので、少しでも不安を感じた方はチェックしてください。
コンサルファーム転職時は応募書類にそこまで力を入れなくてよい
応募書類とは、履歴書と職務経歴書のことです。
が、コンサル転職ではそこまで力を入れる必要はありません (面接でほぼ確認されないため)。
「履歴書 書き方」などで調べれば記事が出てくると思うので、無難に書いておきましょう。
むしろ、後に説明する面接で話す自己紹介・志望動機・自己PRの方が重要です。
コンサル転職における選考の最初の壁がWebテスト
選考が始まるとWebテストが最初に立ちはだかります。
Webテストを受け始めるあたりは、フェルミ/ケース対策や一般質問対策に加え、面接も始まっていたりするので、
Webテストに落ちたくはないけど、フェルミ/ケースや一般質問対策をしたいから、Webテ対策にそんなに時間を割きたくない…
という微妙な心情で対策を行うことになります(笑)
極力、省エネで対策を考えていた私の、Webテ対策の時間配分・開始時期は次の通りです。
- 時間配分:転職活動全体の1割くらい(フェルミ・ケース対策が8割くらい)
- 開始時期:書類選考を突破した後(Webテを受けるのが確実になってから)
また、Webテにおいては、どのファームがどの形式の問題を出すのか把握して、ピンポイントに対策を打つのが重要です。
そのため対策は次のような順番で行っていました。
- 選考を受けるファームが出題するWebテストの種類を把握する
- 実際に問題を解いて慣れる
各ファームが出題するWebテストの種類や対策の詳細は、【失敗しない!】コンサル転職のWebテスト対策で解説しています。
Webテを受けることが決まりましたらぜひチェックしてください。
コンサル転職時の自己紹介・志望動機・自己PRは、論理性が命!
応募書類はそこまで頑張らなくてもいいと言いましたが、面接で話す用の自己紹介・志望動機・自己PRは重要です。
面接では、論理的思考力と説明力が見られています。
外資系OLうさぎのちょこさん(@ChoConejito)が的確に表現してくださっていました。
(HUNTER×HUNTER好きならわかるはず…!!)
これは有益な情報なのですが、コンサル面接における
「なぜ(競合他社ではなく)弊社なのですか」
「なぜコンサルになりたいのですか」
という質問は別に志望理由を知りたいわけじゃなく、ハンターハンターで言うところの「”練”を見せろ」という意味です
論理的思考力とかプレゼン力を見せてください https://t.co/03UICJKcUX pic.twitter.com/7CwiEFgaB2
— 外資系OLうさぎのちょこさん (@ChoConejito) August 13, 2021
そのため、論理的に破綻しない志望動機と自己PRを作りましょう。
論理的に作成するコツや作成例は以下の記事で解説しています。
最後は根性!内定をもらえるまで走り抜けよう
ここまでの内容を理解し、準備・対策の練習を重ねれば、コンサルファームの選考突破率が飛躍的に高まります!
あとは気合と根性!
頑張って内定を獲得すれば、晴れてキラキラコンサルタントです!
本記事は以上です。
内容についての不明点や、コンサル転職における疑問点があれば、いつでも以下のメールまでご連絡ください!
karakuriblog@gmail.com
どんな内容でもすぐに回答させていただきます!
では、皆さんが理想通りのキャリアを歩まれることを願っています!