コンサル業界や外資系企業の面接でよく聞かれるのが、フェルミ推定の市場規模(○○の市場規模)や売上(○○の売上)のお題です。
「コンサルファームの面接に焦点を当てた、フェルミ推定の市場規模系のお題や、売上推定系のお題の解き方や例題を知りたい!」と思う人も多いのではないでしょうか。
そこで、コンサルファームでの勤務経験や複数回の転職経験を持つ私が、コンサル業界への就職活動を考えている方に、私が実際に経験した人気企業の過去問や例題を紹介します。
フェルミ推定は、暗記だけで攻略できるものではありません。
人気企業に就職するために、市場規模や売上予測系のフェルミ推定を解けるようなりましょう!
\実際に面接突破した回答を解説/
まとめ買いで20%OFF
プロフィール
カラクリ
- 総合系コンサルファームに5年間勤務。
- 転職活動は3回経験。ITコンサルの経験もあり。
- 現在は地方でコンサルタントとして独立開業。
目次
【例題や過去問】市場規模や売上予測系のフェルミ推定のお題一覧
市場規模や売上推定系のフェルミ推定のお題を、フェルミ推定とケース面接に分けて一覧で紹介します。
市場規模推定の例題や過去問一覧
市場規模推定|フェルミ推定
【マッキンゼー|モニターデロイト|KPMG FASで出題】
ミネラルウォーターの市場規模は?
【BCGで出題】
紙コップの市場規模は?
筆記用具の市場規模は?
【PwC(Strategy&)で出題】
新品ベビーカーの市場規模は?
【モニターデロイトで出題】
サッカースパイクの市場規模は?
【その他の例題】
日本の缶コーヒーの市場規模
日本の家庭用洗濯機の市場規模
ブルーライトカットメガネの市場規模
カフェ市場におけるデカフェの市場規模
国内の腕時計の市場規模
国内の家庭用炊飯器の市場規模
スーパー銭湯の市場規模
スポーツジム(パーソナルジム)の市場規模
英会話スクールの市場規模
国内のタクシーの市場規模
市場規模推定|ケース面接
【ローランド・ベルガーで出題】
コロナによって結婚指輪の市場規模はどのように変化したのか?またその理由は?
売上予測系の例題や過去問一覧
売上予測系|フェルミ推定
【PwC(Strategy&)|BCGで出題】
東海道新幹線の1日のコーヒーの売上高は?
【Bainで出題】
スターバックス1店舗の1日の売上高は?
【EY(EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社)で出題】
2020年度のアルコール除菌関連の売上高は?
ディズニーランドのポップコーンの年間売上は?
【KPMG(KPMGコンサルティング株式会社)で出題】
ナイキのスポーツシューズの国内の売上高は?
【その他の例題】
東京メトロのコインロッカーの1日の売上
東京都内で走っているタクシー1台の1日の売上
日本のラーメン店の1日の売上
伊勢丹新宿店のコスメ売り場の1日の売上
箱根の温泉旅館の1日の売上
表参道のスポーツジムの年間売上
売上予測系|ケース面接
【Karney(A.T.カーニー)で出題】
プラットフォームビジネスの成立条件・強み・弱みとフードデリバリーサービスの売上向上施策は?
【アクセンチュアで出題】
コンビニのおにぎりの売上を5倍にするための施策は?
【モニターデロイトで出題】
日本全国のサンドイッチ店舗数推定と売上増加施策は?
SONYのプレイステーション関連の売上を5年で2倍にするための施策は?
DTCのブランドを人事の世界で圧倒的No1にするためにまず打つ手は?
【算出方法】市場規模や売上予測系のフェルミ推定はどう解く?
市場規模や売上予測系のフェルミ推定はどう解くのか?
算出方法を順を追って解説します。
失敗しないフェルミ推定のステップに従って解く
失敗しないフェルミ推定の5ステップはこちらです。
1.前提確認
フェルミ推定では、問題の前提や定義を把握することが重要です。
実際、面接では面接官が前提条件を教えてくれることがほとんどですが、自分で問題を解く際は、範囲(世界or日本or東京など)や期間(1年間or1日など)・平日/休日(1日の売上の場合)を最低限把握しておきましょう。
2.基本式の設定
フェルミ推定を解く際の計算式を決めるステップです。
面接では最も重要なステップで、面接官はこちら側の考え方を評価し、そして最も考え方が表れます。
時には、数値設定なしで式のみ求められることもあるほどです。
下記の表が、基本式パターンです。
フェルミ推定にはパターンがある!頻出3+1パターンを解説で詳しく紹介しています。
3.セグメンテーション
数値が大きく異なりそうな単位に分けるステップです。
目的は推定の精度を上げることで、朝・昼・夜や年齢などに分けることで精度が高まります。
なんとなく切り分けるのではなく、なぜその軸や切り口にしたのか説明できるようにしておきましょう。
4.数値の設定・計算
セグメントごとに数値を設定し計算するステップです。
四捨五入しても問題ないので、細かな誤差は気にせず進めましょう。
ただし、あまりにも大きなずれには注意が必要です。
現実的な数字でない場合は計算ミスを疑われ、指摘されてしまいます。
なお、前提として、人口や世帯数などの基礎数値は、最低限覚えておきましょう。
【暗記不要】フェルミ推定の基礎数値一覧【超簡単:7つのみ】で詳しく解説しています。
5.現実性検証
数値の現実性を確認するステップです。
明らかに非現実的な数字は、計算ミスを疑う必要があります。
また、フェルミ推定後のディスカッションで、現実性検証に関する質問がよく出るので、時間内に解き終わったら必ず、現実性検証を行いましょう。
ディスカッションで頻出の質問
- 数値が現実的かどうか
- 妥当性を示すために他にどのような推定ができるか
マクロ推定、ミクロ推定、消耗品、耐久品のどれに該当するのか判断する
市場規模や売上予測系のフェルミ推定では、まず問題を理解し、基本式を立てる必要があります。
まず、対象となる市場がマクロ推定(大規模市場)かミクロ推定(小規模市場)かを判断し、そしてマクロ推定(大規模市場)の中で、消耗品か耐久品かでも分類していきます。
「ミネラルウォーターの市場規模」ならマクロ推定ですし、マクドナルドの1店舗の売上ならミクロ推定です。また、ミネラルウォーターや文房具は消耗品ですし、自転車やエレベーターは耐久品です。
市場規模や売上予測系のフェルミ推定の手順で最も重要なステップが、基本式の設定です。
基本式のパターンには4パターン(3+1パターン)あり、お題が出されたら、どれに該当するのか判断しましょう。
以下の表も参考にしてみてください。
参考:フェルミ推定にはパターンがある!頻出3+1パターンを解説
市場規模や売上予測系のお題に関わる基礎数値を覚える
最低限覚えるべきフェルミ推定の基礎数値はこの7つです。
以下の表をご覧ください。
フェルミ推定の時に覚えておくべき基礎数値として紹介されるものは、日本そして世界に関するものをあわせると25個以上もあります。
「なぜ、すべて覚える必要がないのか?」というと、他の数値から推定できるからです。
むしろ、基礎数値をフェルミ推定できる方が重要です。
基礎数値をフェルミ推定できる方が重要な3つの理由
- 暗記するより効率的
- フェルミ推定の簡単な練習ができる
- 面接で基礎数値の算出根拠も聞かれた場合に答えられる
高確率で面接で使用する可能性のある数値の推定を、あらかじめ練習できるだけでなく、基礎数値の算出根拠を聞かれた場合にも役立ちます。
実際に、日本の世帯数についての算出根拠を聞かれたことがあります。
ただし、最低限覚えるべきフェルミ推定の7つの基礎数値のうち、日本の世帯数とサラリーマンの平均給与は、面接官に聞かれた時のために推定できるようにしておくことがおすすめです。
- 日本人口:1億2,000万人
- 日本の世帯数:5,000万世帯
- 日本のサラリーマン平均給与:400万円
- 日本の企業数:300万社
- 国土面積:38万平方km
- 日本の平均寿命:80歳
- 世界の人口:70億人
参考:【暗記不要】フェルミ推定の基礎数値一覧【超簡単:7つのみ】
市場規模や売上予測系のフェルミ推定とは?
フェルミ推定とは、調査するのが難しい数値を論理的思考によって短時間で概算することです。
市場規模系・売上予測系・個数系の3つに大きく分けられるフェルミ推定の中で、市場規模や売上予測系のフェルミ推定は、ビジネスやマーケティング分野でよく使われます。
論理的思考力やプレゼンテーション力を試せるため、就活や転職の面接でよく行われるのが、市場規模や売上予測系のフェルミ推定に関する質問です。
実際の仕事では必要な情報がすべてそろっていることは稀なので、面接では、限られた情報の中で計画を立てる能力があるかどうかを見られます。
なお、面接では、数字が正確かどうかにこだわりすぎないことが大切です。
正確な数字よりも論理的な考え方を見ています。
参考:【まとめ|例題と解答付き】フェルミ推定とは?やり方や考え方は?
市場規模や売上予測系のフェルミ推定を解けるようになるメリット
市場規模や売上予測系のフェルミ推定を解けるようになるメリットを2つ紹介します。
- 人気企業の就活・転職の面接突破の近道となる
- ビジネスシーンで事業計画を作る際に役に立つ
「フェルミ推定は役に立たない?」との声も聞かれますが、フェルミ推定は役に立ちます!
参考:フェルミ推定は意味ない?効果ない?【モチベーション落ちたら読むべき】
人気企業の就活・転職の面接突破の近道となる
市場規模や売上予測系のフェルミ推定を解ける能力は、人気企業の就活や転職面接に効果的です。
この能力は企業の戦略的思考やビジネス洞察力を示すために重要視されることから、人気企業の就活・転職面接では、市場規模や売上予測系の問題が圧倒的に多く出題されます。
その理由は、フェルミ推定をした後によく行われるケース面接につなげやすいからです。
企業は、応募者が限られた情報から論理的な推定を行い、問題解決に取り組む能力を持っているかどうかを評価します。
人気企業の就活・転職面接に向けて、市場規模や売上予測系の問題に慣れること、そしてフェルミ推定の練習をした後は、関連するケース面接にも取り組むように心がけましょう。
フェルミ推定が出題される業界
- コンサル業界
- 投資銀行
- 総合商社
- 外資系企業(消費財など)
参考:【過去問付き】フェルミ推定の面接対策│コンサルや人気企業の就活で必須
ビジネスシーンで事業計画を作る際に役に立つ
市場規模や売上予測系のフェルミ推定を解ける能力は、ビジネスシーンで事業計画を作成する際にとても役立ちます。
なぜなら、市場規模や売上予測などの数字を正確に把握し、より精度の高い事業計画を考える必要があるからです。
フェルミ推定を行うことで、限られた情報やデータをもとに、事業の見通しや成長の可能性を予測することができます。
たとえば、新規事業で、これから成長する可能性のある市場の発掘に役立ったり、既存事業では、未来の売上高や利益を予測することで、どこに投資するべきかの判断材料にできたりします。
リスクを最小限に抑えつつ、より現実的で持続可能な事業計画を策定することが可能です。
また、事業計画のみならず、日常の業務でもフェルミ推定は役立ちます。
下記で、普段の業務でフェルミ推定を使用するシーンをまとめました。
普段の業務でフェルミ推定を使用するシーン
- 企画案の効果算定
- 見積根拠の算定
- 会議中の急な計算
実際の市場規模や売上を調べる方法|フェルミ推定の振り返りに重要
フェルミ推定の制度を上げるには、自身の推定結果と実際の数値の差が大きくかけ離れていないかどうか確認しましょう。
そして、数値が大きく異なる場合は、どの前提条件が誤っていたのか振り返ることが需要です。
フェルミ推定の振り返り方
また、実際の市場規模や売り上げを調べるためには、信頼性の高い情報源を活用することも重要です。
次で、市場規模や売り上げを調べる3つの方法を解説します。
官公庁・業界団体・民間調査会社のデータは、入社後のコンサル案件で実際に使うので、フェルミ推定の練習と合わせてデータの扱いに慣れておきましょう。
官公庁が発行する資料からリサーチする
政府の統計調査は、行政機関が市場規模を算出し、ホームページで公開しています。
各省庁のレポートを確認するためには、政府統計の総合窓口「e-Stat」で検索が可能です。
官公庁の資料からは、信頼性の高いデータを集められる特徴があります。
参考:政府統計の総合窓口「e-Stat」
業界団体が発行する資料からリサーチする
業界団体が公表している資料からは、比較的信頼性の高いデータの入手が可能です。
特に、自動車業界や不動産業界では資料が公開されている可能性が高いので、調査結果を閲覧できるかどうか関連団体の公式ホームページを確認してみましょう。
また、官公庁の資料の公表までには時間がかかることが一般的ですが、業界団体の資料は比較的早く公表されることが特徴です。
民間調査会社が保有するデータを活用する
民間調査会社が保有する資料には、官公庁や業界団体の統計ではカバーされていない、より詳細な情報が多くあります。
官公庁や業界団体の資料よりは高額ですが、調査テーマに該当する民間調査会社をいくつか知っておくといいでしょう。
代表的な民間調査会社
フェルミ推定で大事なことは?面接本番で本領発揮するために
フェルミ推定で大事なこと
- フェルミ推定の例題をできるだけ多く解く
- 基礎数値より基本式(手順とパターン)
- 数字の正確さより計算過程
- 面接官からの指摘や質問をネガティブにとらえない
面接本番で本領発揮するために大事なことは、面接官が評価したいことを把握しておくことです。
面接官は、考える力があるかどうか見極めるために、考える過程にある細かなプロセスや、頭の中の全体像を質問します。
また、すべて1人で答えを出す必要はありません。
実際の仕事では、チームで意見を出し合いあったり、間違いを指摘しあったりして進めていくものです。
面接の場でも、面接官の指摘から「なぜ間違えたのか?」・「どこで間違えたのか?」など、素直に原因を分析し、修正して再提案しましょう。
誤りを認めず、固執した考えを持っていると「入社後もコミュニケーションが取れない」と判断される可能性もあるので注意が必要です。
市場規模や売上予測系のフェルミ推定を解けるようになって人気企業に就職しよう
以上、市場規模や売上予測系のフェルミ推定に関して、解けるメリットや算出方法、例題や過去問まで解説しました。
面接で評価されるためには「数字の正確さより過程が大事!」と言われても、誰でもすぐにできるものではありません。
そこで重要なことは、例題をできるだけ多く解くことです。
例題を解けば解くほど、フェルミ推定を突破するコツがわかってきます。
市場規模や売上予測系のフェルミ推定を解けるようになって人気企業に就職しましょう。
私のnoteでは、コンサルファームの面接で実際に出題されたフェルミ推定・ケース面接の回答や解説をしています。
面接に突破した方の回答や実際に面接官に突っ込まれた内容も載せているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
\実際に面接突破した回答を解説/
まとめ買いで20%OFF