転職しようと考えている人
コンサルに転職するメリットとデメリットって何があるの?メリデメをちゃんと考えて転職活動するか決めたいな。
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
本記事を書いている私はつい最近までコンサルファームで働いていました。
コンサルファームにいると、様々な人が転職して来ますし、転職して出て行きます。
私自身が転職を考えていたこともあり、転職者には、転職理由をよく聞いていました。
実際にコンサル業界にいたからこそわかることを踏まえて解説します。
目次
コンサルに転職するメリット
以下3つの観点に分けてコンサルに転職するメリットを解説します。
まとめると下図の通りです。
それぞれ解説します。
働き方に関するメリット
基本的に成果主義のため、成果さえ出していれば柔軟に働ける
コンサルファームは基本的に成果主義のため、事業会社と比較して、時間も場所も柔軟に働ける場合が多いです。
私のファームでは、夜型の人は、お昼の12時頃に出社して夜中まで働いていました。
また、今はコロナウイルスの影響もあり在宅勤務が当たり前になりつつありますが、私はその前から、在宅やカフェでの勤務が割と当たり前でした。
もちろんお客さんとの打合せがある日などは、時間・場所に制約が加わる場合もありますが、成果さえ出していれば、基本的には、働く時間や場所については何も言われません。
キャリアに関するメリット
どんな仕事でも役立つビジネス基礎スキルやビジネスマインドを圧倒的なスピードで身に着けられる
コンサルワークは長時間労働ではあるものの、そのぶん、ビジネスマンの基礎スキルやマインドを圧倒的なスピードで身に着けることができます。
どの会社でどんな仕事をする場合でも活きるスキルですので、転職後も活躍しやすくなります。
身に着くスキルは下記などです。
ビジネス基礎スキル系
- リサーチスキル
- ヒアリングスキル
- 論理的思考力
- データ分析スキル
- 資料作成スキル
- プレゼンテーションスキル
- チームワークなど
プロフェッショナルマインド系
- セルフマネジメントスキル
- 根性
- 責任感 など
このうち、あまり書籍やネット記事で解説されていないにも関わらず、個人的に重要だと思うスキルが下記です。
- キャッチアップスキル
- セルフマネジメントスキル
- 根性
この3つが重要な理由は【身に付けて損なし】コンサルスキル一覧【その後のキャリアも解説】で解説していますので、あわせてチェックしてみてください。
給料に関するメリット
給料は基本的に高い
アクシスコンサルティングの記事に給料アップの事例がありました。
- 33歳 インターネット企業向けシステム開発PM 現職年収650万円
↓
大手IT系コンサルティングファーム シニアコンサルタント オファー年収720万円- 26歳 専門商社経営企画職 現職年収600万円
↓
大手総合系コンサルティングファーム コンサルタント オファー年収670万円- 35歳 金融情報ベンダー システムエンジニア 現職年収650万円
↓
大手総合系コンサルティングファーム シニアコンサルタント オファー年収750万円- 29歳 大手プラント事業会社にて海外プラントプロジェクトマネージャー 現職年収750万円
↓
大手総合系コンサルティングファーム コンサルタント オファー年収720万円
個人的な感覚としては、これよりももっと高いように思いますが、いずれにせよ、基本的に給料は高いです。
コンサルに転職するデメリット
続いてコンサルに転職するデメリットです。
メリット同様、以下3つの観点に分けてデメリットを解説します。
まとめると下図の通りです。
それぞれ解説します。
働き方に関するデメリット
労働時間が長く精神的なプレッシャーが大きい
メリットに書いたように、確かに柔軟に働けるものの、労働時間は基本的に長いです。
長時間労働で、家庭をないがしろにする(しなければならない)人が多いのか、家庭内に問題を抱えるコンサルタントも多い気がします(笑)
また、精神的なプレッシャーと睡眠不足が重なり、体調を崩してしまう人も多いです。
私も長時間残業と精神的なプレッシャーが重なって体調を崩しかけたことがあります。
その時の残業時間は下記のような状況でした。
- 12月:100時間
- 1月:140時間
- 2月:200時間
- 3月:180時間
また、働き方は、
- 平日・・・1月くらいからは日を跨ぐ前に帰った日はほとんどなし
- 休日・・・土日の片方はほぼなし。忙しい時は土日両方とも仕事
こんな感じでした。
【実話】ITコンサル炎上案件に入った話【うつになりかけた】で詳細解説していますが、実際に体感するとだいぶしんどいです。
コンサル転職後のあなたにも起きうることですので、一度読んでおくことをおすすめします。
キャリアに関するデメリット
案外、事業会社には転職しにくい
「コンサルは事業会社の良いポジションに転職しやすい。コンサルに転職して箔をつけてから事業会社に転職したい。」と考えている人は多いと思いますが、実態はそうではありません。
確かに、コンサルはよく転職しますが、8割以上は別ファームへの転職です。
コンサル業界内での転職がほとんどで、事業会社への転職は案外難しいのです。
コンサルタントの転職先|約8割がファームtoファームという事実 *外部サイト
なぜなら、事業会社に転職するには、その業界の専門性が必要ですが、何も考えずに担当する案件を決めていると、専門性が身に着かないからです。
ファームによりますが、コンサルタントになると、色んな業界・テーマの案件にアサインされます。
どの案件でも基礎スキルを身に着けることはできますが、特定の業界やテーマに特化したスキル・知識は身に着けにくいです。
そのため、コンサルタントとしてビジネスマンの基礎スキルが圧倒的であっても、必ずしも事業会社向けの転職で有利になるわけではありません。
将来のキャリアを考えて戦略的に担当する案件を決める必要があります。
補足:給料が高いことに慣れてしまい、事業会社に転職しにくい人もいる
これは補足程度ですが、事業会社へ転職すると、基本的には給料が落ちてしまいます。
それがイヤで転職ができないという人もいるようです。
給料に関するデメリット
労働時間が長くコスパはそこまでよくない
メリットに書いたように、給料は確かに高いですが、残業時間が長いので、時給換算すると、そこまで高いわけではないです。
ですので、お金の効率性の観点からは、そこまで良くないと思います。
転職しようと考えている人
ふ~ん。メリデメはだいたいわかったけど、どんな人がコンサルに転職すると良いのかな?
その人がどんな人生プランを考えているのかによります。
キャリアによっては、メリットがメリットでなくなる場合もあれば、デメリットがデメリットでなくなる場合もあります。
そこで、人生プランごとにコンサルに転職すべき人とあまりオススメできない人について解説します。
メリット・デメリットを踏まえたコンサル転職をオススメできる人
将来的に以下のようなキャリアを考えている人は、コンサルへの転職をオススメします。
それぞれ解説します。
バリバリ刺激的な仕事に打ち込みたい人
このような方であれば、長時間労働のデメリットを感じないと思います。
むしろ、昨今の働き方改革により、もっと働きたいのに働けない環境の方にデメリットに感じていると思います。
コンサルは、表向きは働き方改革と謳ってますが、中の人からすると、そんなことはありません。
働きたいだけ働けます(笑)
そのため、働き方のデメリットがむしろメリットになると思いますので、非常にオススメです。
もちろん仕事は刺激的です。
※コンサルファームの働き方改革の実態は【実態】コンサルに転職してもワークライフバランスはとれるのか?で解説していますので、転職前に把握したい方はチェックしてください。
事業会社の役員ポジションに入りたい人
コンサルで経験を積んだ後に、事業会社の役員ポジションに入りたい人です。
コンサルでパートナークラスになると、役員ポジションでのヘッドハンティングが来ると聞きます。
このような目標があれば、働き方のデメリットも乗り越えることができると思います。
注意点としては、自身の行きたい事業会社がある程度見えているのであれば、キャリアのデメリットに書いたように、専門性を意識してアサイン案件を決めた方が良いです。
今はどのファームも、若手の意見を聞いてアサイン案件を決める傾向になっていると思うので、それを活かして自分の意見をどんどん言いましょう。
自分のやりたいことが明確でない人
20代の方限定かもしれませんが、まだ自分のやりたいことが明確でない人にもオススメです。
キャリアのメリットに書いたように、20代のうちにビジネスマンの基礎スキルを圧倒的なスピードで身に着けられるからです。
ただし、早めにやりたいことを見つける必要があります。
そうしないと専門性が身につかず、何でも屋(≒特徴のない人)になってしまい、ポストキャリアが難しくなるからです。
ですので、自分のやりたいことを明確にし、実現するために必要な専門性を身に着けましょう。
あと、給料が高いので、やりたいことを実現するために再度大学に通うといったことも、そこまで金銭的な負担をかけずに可能です。
メリット・デメリットを踏まえたコンサル転職をオススメできない人
以下のような志向性の人は、コンサルへの転職をオススメできません。
それぞれ解説します。
プライベートを大事にしたい人
働き方のデメリットに書いた通りです。
残念ながらプライベートはある程度犠牲にしないといけないと思っておいた方が良いでしょう。
結婚するまでの数年はコンサルで働いて、結婚した後はホワイト企業に転職しようと考えている人もいるかと思いますが、そう甘くはありません。
キャリアのデメリットに書いたように、事業会社が求めるような専門性はすぐには身に着かないからです。
専門性も身に着けるには、コンサル経験5年以上は必須です。
5年、10年先ならまだしも、近い将来にプライベートを大事にしたいと考えているのであれば、コンサルは辞めておきましょう。
ちなみに、コンサル転職は辞めた方が良いと言われる理由や実際の退職理由の多くは、このような働き方のデメリットに関連しています。
詳細は、コンサルやめとけの理由【退職理由・向いている人の特徴も解説】で解説していますので、実態を知りたい方はチェックしてください。
コスパ良くお金を稼ぎたい人
デメリットに書いたように、お金稼ぎのコスパはそこまでよくないです。
コスパ良くお金を稼ぎたいのであれば、優良大企業等の方が良いです。
給料自体はコンサルより劣りますが、住宅補助などの各種福利厚生によりコストを抑えられます。
また、空いた時間で副業もできます。
年収ステータスが欲しい方は別ですが、そうではなく純粋にお金を稼ぎたい人は、優良大企業に転職しましょう。
将来起業を考えている人
これは意外かもしれませんが、コンサルで身に着く基礎スキルや専門スキルは、起業には向きません。
コンサルの仕事は、経営者に取り組むべき課題とその解決策を提示することです。
また、ゼロから何かを生み出す仕事ではなく、既にあるものをさらによくする仕事です。
ですので、大企業の中で活躍するスキルは身に着きますが、起業に役立つスキルは身に着かないのです。
ただし、どんな状況でも必ず成果を出すマインドは起業にも活きてくると思います。
(もっとも、起業を考えている方は、基からそのようなマインドを持っていると思いますが・・・)
起業を考えるなら、スタートアップに転職するか、暴論ですがさっさと起業してしまいましょう。
コンサルへ転職するメリット・デメリットを踏まえて転職するのかを決めよう
以上、いかがでしたでしょうか!?
コンサルに転職するメリット・デメリットと、メリデメを踏まえたコンサルに転職すべき人/オススメできない人を解説してきました。
本記事を読んでコンサル転職をしたいと感じた方は、まずはエージェントに話を聞きに行きましょう!
転職先としてコンサルファームのみを考えているのかコンサルファーム以外も考えているのかによって選ぶべきエージェントが異なるので注意が必要です。
詳しくは、【厳選】コンサル転職のオススメエージェントを比較【選び方も解説】で解説していますので、チェックしてみてください!