ITコンサルタントってプロジェクトにアサインされている時はどんな一日を過ごすの?転職する前に、どれくらい忙しくなるのか知って、心の準備をしておきたいな。
本記事を読むことで、ITコンサルタントの一日やどれくらい忙しいかがわかりますので、転職に向けた心の準備ができます。
- 総合系コンサルファームに5年間勤務。
- ITコンサル案件も複数経験。
- 現在は地方の中小コンサルに勤務中。
本記事はこんな私が解説します。
目次
私が体験した最も忙しかったITコンサル案件
私が実際に体験したITコンサルタントのとある一日を説明するにあたり、まずは当時アサインされていたITコンサル案件の概要を説明します。
ちなみに、炎上案件です(笑)
案件の概要
背景 | ある会社で超大きな組織再編を実施。 新しくできる組織に合わせて、各ITシステムも改修・統合を行うため、プロジェクトが発足。 |
弊社の役割 | PMO |
弊社の体制 | パートナー1名+私だけ(当時は社会人2年目でクラスも一番下) |
体制を見るとわかりますが、普通じゃありえない体制です。
(マネージャーがいない)
特殊事情があったとはいえ、案件規模がそこまで大きくなかったというのもあってのこの体制ですので、皆さんでも似たような体制になることは十分ありうると思います。
当時の残業時間と働き方
私がアサインされていた4カ月間の残業時間は下記の通りです。
- 12月:100時間
- 1月:140時間
- 2月:200時間
- 3月:180時間
平日や休日の働き方の感覚は下記の通りです。
- 平日・・・1月くらいからは日を跨ぐ前に帰った日はほとんどなし
- 休日・・・土日の片方はほぼ休みなし。忙しい時は土日両方とも仕事
こんな感じでした。
お客さん先のプロジェクトルームで寝る日もありました(笑)
学生の時にコンサルの激務っぷりをネットで調べていて、プロジェクトルームで寝ることがあるという話を見つけたことがあります。
その時には、さすがにあり得ないだろ!と思っていたんですが、ほんとにあるんですね・・・ww
ITコンサルタントの一日の流れ
さて、こんなITコンサル案件に入った際のとある一日を書いてみます。
(もちろん、ちょっとぼかして、時間もざっくりです)
炎上前ですが忙しめの日です。
8:00起床
5回目くらいの目覚ましで起床。連日午前様のため、まだまだ寝足りない。
朝シャンしながら今日の仕事の段取りをイメージ。
今日は会議がたくさん入っているし、顧客PM(すぐに発火する)への報告もある。会議が炎上しないようにガンバルゾ。
8:50 顧客プロジェクトルーム到着
常駐先近くのホテルに泊まっているため、ギリギリ出発でも間に合うのが唯一の救い。
途中、近くのコンビニで朝飯を購入し、顧客企業の従業員の列に紛れながら出社。
9:00ベンダー打合せ
そのまま顧客PLと一緒にベンダー打合せに移動。ベンダーのシステム開発状況が思わしくなく、追加開発が必要と判明。
PLイライラ。とはいえどうしようもなく、追加費用の決裁を取るための準備と攻め方の見直し案を考えることに。
どうしよう、今日のPM報告。
10:00PL打合せ
そのままPLとの打合せに突入。PM報告向けの応急処置として、発生事象とその対策を箇条書きレベルでパワポ化。
その後決裁取得に向けたスケジュールを検討。冷静に考えると、明日中には決裁者向け資料のPLレビューが必要と判明。
PL「じゃあ明日の朝に見せてくださいね」
カラクリ「(今日一日中打合せじゃねぇか、いつ作ったらいいんだよ)承知致しました。」
10:30資料作成
とりあえずさっきのPLの話を踏まえて資料作成に取り掛かる。といっても30分しかないので、骨子を考えたくらいで時間切れ。
11:00ユーザー部門①打合せ
骨子が頭をよぎりながらユーザー部門と打合せ。今後のスケジュールやユーザーへの影響について説明。
基本はPLが話すので私は横で議事録作成。論点がわかりきっているので、簡易的ではあるが会議が終わる前にほぼ議事録が出来上がる。
ほんと文書作成スキルは鍛えといて損が無いと思う。
12:00PMOメンバーで昼飯&仕事
午前終了。プロジェクトルームに戻るとPMOメンバーがいたので、互いに愚痴りながらお昼ご飯。
といっても、みな仕事に追われているので、後半は無言で作業。
13:00ヘルプデスク打合せ
ヘルプデスクにいつ・どんな質問がユーザーから来るかを説明し、その回答・対応を議論。
現場監督者を除く全員が外注で、残業を極端に嫌う。新しい仕事が増えると露骨に嫌な顔をするので、いつも打合せは胃が痛い。
ちなみに、お局的な人が一人いてこの人だけは敵に回してはいけない。命に関わる。
14:00ユーザー部門②打合せ
午前とは異なるユーザー部門と打合せ。
議論内容は、午前と同様のため、午前に作った議事録をコピペして、作成。
頭はほぼ15時からのPM会議のことしか考えていない。
15:00PM進捗会議
4人のPLがそれぞれ自分の担当範囲を発表。私が付いているPLは3番目。。。
なんと一人目のPLがPMの逆鱗に触れ大炎上。検討結果が思わしくなく、さらにPMの質問に対し、まともに答えられていない。これは検討不足。PM「てめぇらどの面下げて報告しにきてんだ」机バーン!
PMが疲労で鎮火した隙を狙って、大したことではないかのように追加決裁について報告。事なきを得た。
16:00資料作成
打合せ中に作成していた議事録の体裁を整えて完成。PLに発行。その後、決裁説明資料の作成。
18:00 課題管理表の更新・次期タスク確認
こういう仕事ほど遅くならないうちにやっておかないとやる気が出ない。漏れが無いように全てを追記・修正。私担当の短納期タスクが多くてため息が出る。
19:00明日の打合せ資料の作成
明日もユーザー部門との打合せや管理部門との打合せが控えている。明日の朝のPL最終チェックに向けて修正をかける。
21:00PMOメンバーで夜飯&仕事
プロジェクトルームに残っているのがPMOメンバーのみとなり、近くのコンビニに夕食を買いに行く。
最近は毎朝の出勤前に吐き気がするとメンバーの一人が吐露。愚痴は既に吐いてしまっている。
22:00決裁者向け資料のレビュー
PMOメンバーの一人(ちょっと先輩)に決裁者向け資料をレビューしていただく。
この資料だと、費用の必要性が伝わらないね。あと検討の網羅性も弱いから突っ込まれるよ。
今日も日を跨ぎそうだ。
23:00決裁者向け資料の作成
ほぼ全体に赤が入った資料の修正を開始。修正方針は見えているので、スピードは速い。
25:00 帰宅
資料全体の流れを確認し、微修正を行って、資料完成!
パワポ画面を閉じると同時にPCシャットダウン。即座に帰宅開始。
26:00就寝
帰宅後は即シャワーを浴びる。シャワー中も明日の動きのシミュレーション。プライベートの時間は無いに等しい。
シャワー完了後はベッドに飛び込み数分で意識を失う。
8:00起床
5回目くらいの目覚ましで起床…(以降、数カ月繰り返し)
いかがでしょうか?
もちろん、特にトラブルがなければもっと早く帰れる日はあります。
ただ、忙しい日はこんな一日になるとイメージしておくといいと思います。
ITコンサルタントがきついのは時間だけではない
前章のITコンサルタントの一日では、特に時間的なきつさがわかったかと思います。
しかし、ITコンサルタント(その中でもPMO案件)は、時間以外のしんどさもあります。
それは下記です。
- 自身のタスクスケジュールが、実行部隊であるお客さんの進捗に依存しており、コントロールしにくい
- やる気のないお客さんを動かしたり、部門間調整を行う際に、感情労働を強いられる
- これってコンサルタントの仕事なの?思ってたのと違う!となりやすい
1点目と2点目が続くと、めちゃくちゃストレスが溜まります。
そんな時に時間的なキツさも重なると、、、自分ってコンサルタントとして働いているのに何してるんだろう?って、3点目を考えてしまいます。
実際は、PMOも重要でやりがいのある仕事なんですけどね。
メンタル的にそうは思えない時も時々やってきます。
もちろん、IT企画系の案件(データ利活用方法の検討、IT組織改革案の検討 等)であれば、よりコンサルチックになるので、上記しんどさは薄れてくるかもです。しかしながら、ITコンサルタントのチームに入るとPMO案件に入ることが多いと思います。
ITコンサルタントに転職するメリット
一方で、もちろんITコンサルタントに転職するメリットもあります。
こちらも主にPMO案件をイメージしながら書いていますが、下記です。
- 組織で企画を実行するの際の勘所と実行がいかに難しいのかがわかる
- 課題やタスクの粒度が小さいことが多く、若い時から業務を任されやすい
- 課題解決サイクルを何度も回すので、課題解決における思考スピードを上げることができる
思考力も実行力もどちらも身に付くイメージですね。
これと比較して、リサーチなどを通じて企画を立案するようないわゆるコンサル案件では、思考力が飛躍的に身に付きます。
しかし、いま、事業部門よりの部署にいて思いますが、コンサル案件ほどの思考力が求めらることは、しょうじき、そんなにないです。
そんな、長く深く考えている暇があったら仕事取ってこい、まずやってみろ、みたいな感じですね。
ですので、将来的に、経営企画とかよりも、事業部門側でPMをやりたい!みたいな人にはとてもおすすめのキャリアです。
ITコンサルタントへの転職に強いエージェント
こんなITコンサルタントへの転職に強いエージェントは下記です。
- アクシスコンサルティング
- JACリクルートメント
- リクルートエージェント
それぞれ解説します。
[1位]アクシスコンサルティング
ITコンサルに強いコンサルエージェントと言えばここです。
おそらく、全エージェントの中でトップだと思います。
役員やキャリアアドバイザーの経歴を見るとわかりますが、戦略ファーム出身者よりは、総合ファームやITコンサル、SIer出身者が多いです。
それだけITコンサルに関する知識が豊富ということです。
非公開求人も全体の77%を占めており、アクシスにしかない選考ルートを持っているようです。
アクシスコンサルティングの基本情報 | |
書類対策/面接対策の内容 | |
面接の過去問の内容 | |
運営会社 | アクシスコンサルティング株式会社 |
設立 | 2002年4月 |
公開求人数 | 非公開 |
非公開求人数 | 全体の77% |
料金 | 無料 |
[2位]JACリクルートメント
英語を活かす仕事や、外資系企業への転職に強いエージェントです。
英語力を活かした仕事がしたい・外資系企業に転職したい、という中でコンサルも見ている、という方にはオススメのエージェントです。
ITコンサル部門が必ずある総合コンサルファームとのコネクションが強いこともあり、面接の過去問だけでなく、面接官の人柄なども教えてくれることがあります。
そのため安心して面接に臨めます。
IT系が強くて有名なアクセンチュアには年間100名送り込むなど実績も豊富です。
JACリクルートメントの基本情報 | |
書類対策/面接対策の内容 | |
面接の過去問の内容 | |
運営会社 | 株式会社 ジェイエイシーリクルートメント |
設立 | 1988年3月7日 |
公開求人数 | 15,000 |
非公開求人数 | 全体の60% |
料金 | 無料 |
[3位]リクルートエージェント
言わずもがなの業界最大手です。
その規模の大きさから、特にコンサル転職に特化しているわけではないですが、コンサルファームへの転職者数も非常に多いです。
実際、コンサル転職専門の部隊もいるため、他の専門エージェントと引けを取らない対応らしいです。
私も、過去に転職活動を行った際にちょっとだけ利用していました。
リクルートエージェントの基本情報 | |
書類対策/面接対策の内容 | |
面接の過去問の内容 | |
運営会社 | 株式会社リクルート |
設立 | 1960年 |
公開求人数 | 非公開 |
非公開求人数 | 10万件以上(2020年8月時点) |
料金 | 無料 |
ITコンサルタントの一日や忙しさのイメージを持って転職活動を行おう
以上、いかがでしたでしょうか!?
入社後のイメージを持って転職するとギャップが少ないです。
本記事を読んでイメージが湧いた方は早速転職活動を開始しましょう!