フェルミ推定!なんとなくだけど解けるようになってきたな!これなら面接も突破できるかも!
・・・そういや面接官にはどんな点を突っ込まれるんだろ?
こんな疑問を解消します。
本記事を書いている私も戦略コンサルへの転職活動を行ってきました。
フェルミ推定・ケース面接が苦手で最初の方は面接に落ちまくったおかげで(?)、20社弱のコンサルファームの面接を受けることができました。
幸か不幸か経験豊富なおかげで、どのファームの面接でも共通して突っ込まれるポイントというのが見えてきました。
本記事では、このような実戦経験で培った有用なノウハウをお伝えできればと思います。
参考:【まとめ|例題と解答付き】フェルミ推定とは?やり方や考え方は?
目次
フェルミ推定の面接官の突っ込みポイント3点
よく突っ込まれる内容は以下の3点です。
それぞれの対策を解説します。
フェルミ推定の面接官の突っ込みポイント①推定結果は妥当か
ほんとによく聞かれます。
そして、妥当ではない(値が小さすぎる/大きすぎる)と回答すると、「その要因は何か」と聞かれます。
(面接官が実際の値を教えてくれて「ズレの要因は何か」と聞いてくる場合もあります)
「その要因は何か」に対する回答方法は「より精度を上げるにはどうすればよいか」とほぼ同様ですので、そちらをご覧ください。
突っ込みポイントへの回答方法
他の計算方法で簡単に検算するのがよいです。
一方で、「答えを知っている」のような回答は、あまりオススメしません。
例えば、スタバの1日の売上などの妥当性を示すとします。
みたいな回答が「答えを知っている」回答です。
面接官の本気度が低い場合は、この回答でも問題ないと思います。
でも、めちゃ追求してくる面接官ですと
と間違いなく聞いてきます。
ですので、こんな時に思考停止にならないよう、何パターンか検算方法を考えておきましょう。
具体的には下記です。
- その市場の1社あたりの売上高から妥当性を示す
- コストサイドから妥当性を示す
その市場の1社あたりの売上高から妥当性を示す
その業界の主要プレイヤー数を推定し、平均シェアを算出します。
推定した市場規模とシェアを掛け合わせることで、1社(1事業)あたりの金額として妥当かどうか算出します。
主要プレイヤー数や平均シェアはざっくりです。
よっぽど偏ってる業界(携帯キャリアとか)でなければ、主要5社で50%以上はシェアを持ってるとして、1社あたり10%とかって伝えてます。
コストサイドから妥当性を示す
原価率・人件費・家賃などのコストを積み上げます。算出した数値と比較します。
コストよりも大きいことを示し、事業として成り立っていることから妥当と判断します。
ある1社とか、1店舗の売り上げの時に使いやすいです。
私は実際の面接で、以下のお題の時にこの方法で説明しました。
- ある結婚式場の年間売上
- F1リーグの1チームの年間売上
他にも問題に応じて様々な方法があるとは思います。ただ、上記2点は比較的どの問題でも使いやすいです。
何も思いつかなかったときのために、頭に入れておきましょう。
なお、推定結果が妥当かどうかは、感覚的に掴むことも重要です。
(自分の推定結果が妥当かどうかわかっていたら、検算の時に多少数値をいじれます)
練習で問題を解いた後はできるだけ実際の値を調べましょう。市場規模の感覚値を掴むことができます。
実際の値を調べる時は市場規模マップが使いやすいです。
その他、フェルミ推定やケース対策の時におすすめのブログやサイトは、【保存版】コンサル転職でチェックすべきブログ一覧【用途別に解説】「フェルミ/ケース対策にオススメのブログ」にまとめています。
フェルミ推定の面接官の突っ込みポイント②他にどのような計算式を考えたか
面接官の意図は、
ということです。
有名なディズニーランドの入場客数を推定するにあたっては、
- ゲートを通った人の数で考える
- 舞浜駅に来る電車と駐車場のキャパシティから考える
- 日本人の利用率・利用頻度から考える
といった、複数の計算方法が考えられます。
このように複数選択肢がある中で、なぜその方法で算出したかを答える必要があります。
突っ込みポイントへの回答方法
他に考えられる計算式を例示しつつ、自身の計算式の方が精度が高い理由を述べる必要があります。
そのためには、
- 複数の選択肢を伝える
- その中で自身の計算方法が最も精度が高いと説明する
の2ステップが必要です。
1.複数の選択肢を伝える
具体的な選択肢はお題によるので何とも言えないところです。
ただ、どのお題であっても、まずは以下2つの視点から他の選択肢を考えるとよいです。
- 需要サイドからの計算式
- 供給サイドからの計算式
ディズニーランドの例を分類すると以下のようになります。
- 需要サイドからの推定・・・日本人の利用率・利用頻度
- 供給サイドからの推定・・・ゲートを通った人数、舞浜駅に来る電車と駐車場のキャパシティ
ちなみに、次の図のうち、
- 消耗品型や耐久品型⇒主に需要サイド
- 稼働率型⇒主に供給サイド
です。
参考:「フェルミ推定にはパターンがある!頻出3+1パターンを解説」
他にもコストの積上げからの推定なども考えられます。が、上記2つで考えた方が、自身の計算方法の方が精度が高いと言いやすいと思います(後述)。
そのため、まずは上2つで考えてみるのが良いでしょう。
2.その中で自身の計算方法が最も精度が高いと言えること
こちらも具体的には推定方法によるのでなんとも言えません。
が、需要サイドor供給サイドの選択肢を例示した場合、回答の基本骨子が考えやすいです。
- 需要サイドで推定した場合・・・供給サイドだと精度が落ちる理由を述べる
- 供給サイドで推定した場合・・・需要サイドだと精度が落ちる(供給サイドの方が精度が高い)理由を述べる
「フェルミ推定にはパターンがある!頻出3+1パターンを解説」で記載のパターンを間違えずに選定していれば、上記の回答骨子でだいたいイケます。
それぞれの回答骨子をもう少し深堀します。
供給サイドから計算すると精度が落ちる理由
例)シャンプーの市場規模を供給サイドから考えると・・・
例えば、チャネル別(コンビニ、スーパー・・・)に考えて推定する。
全てのチャネル(パターン)を洗い出すのが難しいのと、コンビニといっても、どこにあるコンビニかによって、売り上げが大きく異なる(パターン内でばらつきが大きい)と想定されるので、推定の精度が落ちてしまう
需要サイドだと精度が落ちる(供給サイドの方が精度が高い)理由
例)あるスタバの1日の売上を供給サイドから考えると・・・
店内の席数やレジ数(場面)などのイメージがだいたい着くので、こちらの方が精度が上がる
需要サイドが落ちると言うよりも、上記のように供給サイドの方が精度が高いの方が言いやすいと思います。
フェルミ推定の面接官の突っ込みポイント③より精度を上げるためにはどうすればよいか
これも非常によく聞かれます。
ただ、注意してほしいのは、
みたいな回答がほしいのではなく
みたいな、推定の精度をより高める計算方法について回答してほしがってます。
突っ込みポイントへの回答方法
基本的な回答の流れは、
一番精度が低そうな値の説明 ⇒ 改善方法の説明
です。
(あるセグメントの数値全部が低くなる場合や、ある項(購入頻度など)の数値全部が低くなる場合もあります)
一番精度が低そうな値の見分け方ですが、
- 数値を設定しづらかった箇所
- 設定の根拠が弱かった箇所
が該当する場合が多いです。
この突っ込みに対応するためには、日頃の練習の時から、セグメント分けや数値設定を細かくやっておくことが有効です。
短時間で解くことばかり考えて、セグメントや数値設定を大雑把にやってしまうと、この突っ込みが来た時に、回答できなくなってしまいます。
(表面上は回答できると思います。ただ、この突っ込みに回答すると具体的にどうするの?と聞かれることが多いので、その突っ込みをかわし切れなくなるかと)
フェルミ推定が苦手な方必見!苦手な方がまずやるべきことにも書いていますが、苦手な方や初めての方に、最初は時間を計らずに問題を解くことをオススメしている理由の一つも、この突っ込みへの対応できるようにするためです。
フェルミ推定の面接官の突っ込みポイントには説明の際に伝えておくとよい
ここまで、面接官に良く突っ込まれるポイントとその回答方法をまとめてきました。
最後にこれら突っ込みに関連して、面接の評価があがるちょっとしたポイントを説明します。
推定結果を説明する時に合わせて伝えてちゃいましょう。この方がちゃんと考えているんだなと評価されやすいです。
特に、以下の二つの突っ込みポイントです。
- 他にどのような計算式を考えたか
- より精度を上げるためにはどうすればよいか
それぞれいつどのように伝えたらよいかを説明します。
突っ込みポイント「他にどのような計算式を考えたか」の説明方法
基本式を説明する時に、合わせて説明しちゃいましょう。
伝え方例は下記です。
今回は供給サイドから推定しました。店舗の具体的なイメージが湧くのでこの方法が精度が高くなると思ったからです。
突っ込みポイント「より精度を上げるためにはどうすればよいか」の説明方法
セグメントや数値の説明をしている時に、合わせて説明しちゃいましょう。
伝え方例は下記です。
平日/休日の軸を加えた方が精度が上がると考えていますが、時間の関係で、営業時間だけでセグメントを分けました。
フェルミ推定の突っ込みポイントを押さえて面接突破を目指そう
以上、少し長くなりましたが、面接官からの突っ込みへの対処法と評価が上がるポイントでした!
本記事の内容を押さえて内定獲得を目指しましょう!
本記事の内容を実際のお題に当てはめるとどのような回答になるのか気になる方はぜひ以下をチェックしてみてください!
(実際に出題されたお題を解説していますので、すみませんが有料です)
- ミネラルウォーターの市場規模(マッキンゼー、KPMGFASなど)
- 中古車の年間販売台数(Strategy&)
- 筆記用具の市場規模(BCG)
- サッカースパイクの市場規模(モニターDeloitte)