フェルミ推定のセグメンテーション【失敗例と回避方法】

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フェルミ推定のセグメンテーション【失敗例と回避方法】
フェルミ推定の練習をしている人
フェルミ推定の練習をしている人

フェルミ推定の問題で、なんとなくセグメントを切り分けているけど、自分のやり方が良いのかわからないな・・・なんか、正しいやり方・考え方があれば知りたい!

こんな疑問に答えます。

本記事の内容

カラクリのプロフィール

  • 総合系コンサルファームに5年間勤務。
  • 転職活動は3回経験。戦略ファームへの転職活動も行う。
  • 現在は地方の中小コンサルに勤務中。

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このように戦略ファームへの転職活動も経験している私が解説いたします。

フェルミ推定におけるよいセグメンテーションとは!?

フェルミ推定におけるよいセグメンテーションとは!?

ずばり、セグメントごとの各数値が大きく異なる分け方です。

フェルミ推定において、セグメンテーションを行う目的は推定の精度を上げることです。

セグメントテーションをしないと、数値が大きく異なる集団を一括りに考えることになるので、精度が落ちてしまいます。

例:スターバック1店舗の1日の売上におけるセグメンテーション

席の稼働率は、時間帯によって40%~100%くらいに異なりそうですが、仮に平均を取って60%としてしまうと、どうしても精度が落ちてしまいますよね?

ですので、セグメンテーションにより、稼働率が大きく異なる単位(朝・昼・夜など)に分けることで、精度が高まります。

以上の良いセグメンテ―ションの考え方を頭に入れた上で、よくやりがちな失敗例を確認していきましょう。

フェルミ推定のセグメンテーションでやりがちな失敗

セグメンテーションでやりがちな失敗

下記3点です。

それぞれ解説していきます。

筋の悪い軸を設定してしまう

もっと精度の高い軸があるのに、他の軸で設定してしまうことです。

面接官にモノゴトを多面的に考えられていないと見られやすくなってしまいます

具体例

スターバックス1店舗の1日の売上を性別軸(男女)でセグメンテーションしてしまう

面接官に明確に伝わる理由があるのであれば別に性別軸で考えても良いですが、
時間軸の方がより良い気もします。

ですので、少なくも私が面接官であれば、なんで時間軸にしなかったのか?時間軸は検討しなかったのか?と突っ込む思います。

切り口の粒度を誤る

軸の設定はうまくいっても、セグメントが細かすぎたり、大きすぎたりしてしまうことです。

この失敗をする場合は、セグメントに分ける理由を明確に意識できていないことが多いです。 

ですので、面接官に深い思考ができていないと思われてしまいます。

粒度が細かすぎる具体例

年齢軸を10代単位に分けてしまう
  • 年齢軸を選定した理由が、学生・社会人・高齢者(退職後)で数値が異なることであるにも関わらず、切り分けやすい10代単位に切り分けてしまう

粒度が細かすぎる具体例

カフェ1店舗の1日の売上において時間軸を昼と夜だけで分けてしまう
  • 時間軸を選定した理由が、朝食・昼食・夕食およびこれら3食の間の時間帯で、数値が異なることであるにも関わらず、ざっくりと昼と夜だけで分けてしまう

粒度が大きすぎの場合は、「与えられた時間が短かったので、特に売上に与える影響の大きい2つのセグメントだけを考えた」と面接官に説明すればまだ何とかなるかもしれません。

しかし、粒度が小さすぎの場合は、上記説明は通用しません。
面接官に「こいつ、なにも考えずにただ10代単位に分けたんだな。思考が浅いな。」と思われてしまいます。

この年齢軸を10代単位に切り分けてしまう失敗は、最初の頃は特にやりがちですので、注意が必要です。

セグメントに漏れやダブリがある

軸の設定や粒度感はうまくいってるようにみえても、セグメントに漏れやダブリが発生してしまうことです。

漏れやダブリがあると、論理的思考力の一つであるモノゴトをMECEに考える力がないと思われてしまいます。

実際は、セグメンテーションの際にモレやダブリは発生しにくい

ですので、いちおう頭の片隅に入れて置くくらいで、そこまで気にしなくて大丈夫かと!

むしろ、前提確認ステップにおいて、複数の式が必要なのに一つしか立てていない漏れの方が多いと思いますので、こちらを気を付けましょう。

フェルミ推定においてMECEを意識すべきタイミングについては、【フェルミ推定】MECEを意識すべき3つのタイミングにまとめていますので、回答をMECEにするポイントが知りたい方はチェックしてください。

話はそれましたが、セグメンテ―ションにおける漏れやダブリが発生している具体例は下記です。

具体例:ビールの市場規模

計算式:日本人口×ビール飲む人率×飲む頻度×単価

自宅やお店などの飲む場所によって、頻度や飲む量が異なると考え、自宅とお店で切り分けたが、、、

  • 野外が漏れている(コンビニ前やキャンプなど)
  • 自宅・お店・野外のうち、複数セグメントに重複する人がいる
    (自宅でもお店でも飲む人と自宅でしか飲まない人で数値が異なると想定される)

まぁ野外の漏れは、「規模が小さく推定結果に影響を与えないと考えたので省略した」と説明すればよいかもしれませんね。

セグメンテーションの時に失敗しがちな例の説明は以上です。

ここからは、「どうすれば失敗を避けられるのか?」について解説します。

フェルミ推定のセグメンテーションで失敗しがちなポイントを回避する方法

フェルミ推定のセグメンテーションで失敗しがちなポイントを回避する方法

下記3つです。

それぞれ解説していきます。

複数の軸を考える

最初に思い浮かんだ軸で設定せずに、必ず他にもっと良い軸がないか考えましょう。

  • 年齢軸も良さそうだが、性別軸(男女)の方が良いのはないか
  • 世帯主年齢で考えるよりも、世帯の人数の方が良いのではないか

時間がない中で焦ってしまいますが、よさそうな軸が思い浮かんだとしても、上記のように必ず他の軸の可能性も考えましょう。

なぜこの軸・切り口にしたのかを考える

1つ目の続きみたいなポイントですが、その軸・切り口を選択した理由を考えましょう。

面接官の気持ちになるとわかりやすいと思うのですが、理由もなく年齢軸でセグメントを分けたと言われても、なんで?となると思います。

つまり、軸・切り口の選定理由は面接官の突っ込まれますので、なぜその軸・切り口だと精度が高くなるかを考え、説明できるようにしておきましょう。

よく使う切り口を頭に入れておく

面接において重要なのは、面接官が納得できるセグメンテーションにすることです。

超斬新な軸・切り口を使ってしまうと、面接官が納得しにくくなってしまいます。

そのため、誰もが知っている軸・切り口を、問題に合わせていかにうまく使うか?が重要です。

過去、面接官にフェルミ推定・ケース面接のフィードバックを求めた時に、同じことを言われました
実プロジェクトにおいても同様とのこと。

コンサルタントに求められるのは、クリエイティビティではなく、論理性ですから、当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんね。

よく使う切り口を紹介します。

私が20社弱の面接を行う中でよく使った軸・切り口を下記にまとめておきます。

これだけ?ってくらい種類は少ないです。

性別軸

  • 人口をベースとした際によく使う
  • 切り口は男女。ニューハーフ等を切り分けたことはないし、突っ込まれたこともない

年齢軸

  • 人口をベースとした際によく使う
  • 切り口は問題によって異なるが、「学生・社会人・高齢者などのライフスタイルを意識した切り口」「20代単位で、学生⇒若手社会人⇒中高年社会人⇒高齢者」をよく使う。
    後者は、”健康志向””スポーツ”と言ったキーワードが関わる問題だと使いやすい

地域軸

  • 何かの店舗数乗り物系の問題の時によく使う
  • 切り口は問題によって異なるが、「都会・田舎」「大都市・地方都市・田舎」程度でざっくりと切り分ける場合が多い。
    もちろん「山(人が住んでいない場所)と市街地(人が住んでいる場所」での切り分けた上で使用する。

時間軸

  • 稼働率型の問題の時によく使う
  • 切り口は問題によって異なるが、「朝・昼・夜」とか「昼・夕・夜・深夜」などで切り分ける場合が多い。 

もちろん例外はありますが、視野が狭いと思われないように、どのような問題においても、上記4軸は一度使えるかどうか考えるようにしましょう

フェルミ推定のセグメンテーションの方法を身に着けて面接突破率を高めよう

以上、いかがでしたでしょうか?

セグメンテーションの考え方を理解できれば後は実践です!

実際に面接で出題されたフェルミ推定のお題とその解答例をnoteにまとめています。

気になった方はこちらの記事もチェックしてみてください!

参考:フェルミ推定対策マップ|知識ゼロから面接突破までの方法

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