フェルミ推定の時は最低限の基礎数値を覚えておく必要があるけど、どんな数値を覚える必要があるんだろう?
フェルミ推定の時に覚えておくべき数値としてよく紹介されるもの
■日本に関する数値
■世界に関する数値
ただし、他の基礎数値から推定できるようにしておくと、覚えておく数値を次の7つに減らせる!
本記事では、基礎数値をできるだけ覚えずに推定した方がいい理由や各基礎数値の推定方法も解説します!
なお、この基礎数値を使って早速問題を解いてみようと考えた方は、以下のお題を解いてみてください!
私の解説付きです!
- ミネラルウォーターの市場規模(マッキンゼー、KPMGFASなど)
- 中古車の年間販売台数(Strategy&)
- 筆記用具の市場規模(BCG)
- サッカースパイクの市場規模(モニターDeloitte)
- 総合系コンサルファームに5年間勤務。
- 戦コンへの転職活動も経験。
- 現在は地方の中小コンサルに勤務中。
戦コンへの転職活動の際は、フェルミ推定やケース面接が全くできず、初めの頃は面接に落ちまくっていましたが、何が悪かったかを考え、必死に練習を重ねてきました。
結果、20社弱の戦略ファームを受けることになりましたが、最後の方はほぼ確実に面接を突破できるようになっていました。
このような実践経験を経て身に着けたノウハウを、みなさんの就職/転職活動にぜひ役立てていただけたらと思います。
参考:【まとめ|例題と解答付き】フェルミ推定とは?やり方や考え方は?
目次
フェルミ推定で必要な基礎数値
早速本題に入ります。
フェルミ推定の面接で覚えるべき数値は下記です。
日本に関する数値
- 人口:12,500万人 (2050年1億人、2060年9,000万人)
- 平均寿命:84歳
- 世帯:5,000万戸
- 平均世帯人数:2.5人
- 国土面積:38万平方キロメートル (30%平地、70%山岳地)
- 小学校の数:20,000校
- 中学校の数:10,000校
- 高校の数:5,000校
- 短期大学の数:300校
- 大学の数:750校
- 大企業の数:1.1万社
- 中企業の数:55万社
- 小企業の数:330万社
- 市の数:800箇所
- 町の数:750箇所
- 村の数:200箇所
- 給与所得者:5,000万人
- 平均年収:430万円
- フリーター人口:200万人(若年層)
- フリーター平均年収:100万円)
世界に関する数値
- 人口:76億人 (2050年95億人、2100年112億人)
- 地球の直径:12,000km
- 地球の円周:40,000km
- 地球の表面積:5億キロ平方メートル(海70%、陸30%)
じゃあ後は頑張って覚えてください!
...
えっこんなに覚えないとダメなの?
フェルミ推定の解き方を覚えるだけでも大変なのにこんなのムリ!
ってなりますよね?(笑)
実は私は、上記数値をほぼ覚えていません。
覚えなくて良いのです。
覚えずにどうやるのか?
これらの数値もフェルミ推定できればいいんです。
次章で解説していきます。
フェルミ推定の基礎数値は推定できた方がよい
繰り返しになりますが、フェルミ推定の基礎数値はほぼ、覚える必要がありません。
むしろ、基礎数値をフェルミ推定できる方が重要です。
フェルミ推定の基礎数値を推定できた方がよい理由
下記3点です。
それぞれ簡単に解説します。
暗記するより効率的
基礎数値って、ただの数値の羅列で覚えにくくないですか?
なんか、世界史に出てくるカタカナの人物名が覚えにくいのに似てるなって思います。
でも、自分で推定できるようになると、覚える必要がありません。
本番に緊張してしまい、暗記していた数値を忘れるといった心配もありません。
自分で推定できるようになっていた方が明らかに効率的です。
フェルミ推定の簡単な練習ができる
基礎数値の推定をフェルミ推定のお題と捉えれば、フェルミ推定の練習になります。
しかも、“基礎”数値ですので、様々なお題を解くときにも使われます。
つまり、面接で使用する可能性の高い数値の推定を、あらかじめ練習しておくことができるのです。
面接で基礎数値の算出根拠も聞かれた場合に答えられる
さすがに、日本人口などの基礎中の基礎は聞かれたことはありませんが、日本の世帯数については、算出根拠を聞かれたことがあります。
暗記しているだけだと、根拠は答えられませんよね?
もちろん、推定結果が実態と大きく異なると、お題の推定結果に大きな影響を与えてしまいます。
そのため、不安だから覚えておくという考えを否定しませんが、面接官に根拠を聞かれた際に答えられるよう、推定で来た方が良いです。
≫参考:フェルミ推定の面接対策:面接官の突っ込みポイントへの回答方法
最低限覚えるべきフェルミ推定の基礎数値
本記事の上段に記載していた数値一覧のうち、私が覚えていた数値は下記だけです。
しかも、数値もよりもざっくりとしか覚えていません。
- 日本人口:1億2,000万人
- 日本の世帯数:5,000万世帯
- 日本のサラリーマン平均給与:400万円
- 日本の企業数:400万社
- 国土面積:38万平方キロメートル (30%平地、70%山岳地)
- 日本の平均寿命:80歳
- 世界の人口:70億人
ただし、このうち、日本の世帯数とサラリーマンの平均給与は、聞かれた時のために推定できるようにしていました。
あと、個人的には日本へのインバウンド数も頭に入れておくと良いかなと思っています。
2019年は、約3,000万人です。
以下の記事に、年次推移や月次推移が記載されています。
≫参考:訪日外国人動向2020 – 観光統計 – JTB総合研究所
実際のところ、これら数値は暗記したというよりは身体が覚えたの方が感覚として近いです。
つまり、それだけ問題数をこなしたということ。
みなさんにも問題数を数多くこなすことをおすすめします。
問題数の非常に多いおすすめ問題集は地頭を鍛えるフェルミ推定ノートです。
まだ購入していない人は必ず購入しておきましょう
(1,000円ちょっとでコンサルに転職できるならこんな安い投資はないですよね?)
≫【まずはこの3冊】フェルミ推定の厳選オススメ対策本【無料対策法も解説】
フェルミ推定の基礎数値の推定方法
最後にいくつかの数値の推定方法を解説します。
あくまで一つの推定例ですので、皆さんも自身の方法で推定してみてください。
日本の世帯数
日本人口÷平均世帯人数=1億2,000万人÷2.5人=4,800万人≒5,000万世帯
平均世帯人数について、
二人世帯・三人世帯がメインだと思うので、その間をとって、2.5人。
もしくは、一人世帯を考慮して、一人世帯・二人世帯・三人世帯それぞれ同数として平均2人(世帯数6,000万世帯)と計算しても良いと思います。
世帯数が1,000万増えますが、推定上、大した差ではありません。
サラリーマンの平均給与
日本のGDP×雇用者報酬比率÷サラリーマンの人数
=500兆円×50%÷6,000万人≒410万円≒400万円
日本のGDPと雇用者報酬比率のだいたいの値は、サラリーマンとして覚えておいても良いかなと思っています。
逆に暗記量増えるわ!って方は平均給与は暗記していても良いかもしれません。
サラリーマンの人数は、定義によりますが、働いている人(アルバイト・パートも含む)と捉えて、約6,000万人としています。
大・中・小企業の数
- 大企業数=日本の企業数×大企業比率=400万社×1%=4万社
- 中企業数=日本の企業数×中企業比率=400万社×10%=40万社
- 小企業数=日本の企業数×小企業比率=400万社×90%=360万社
日本の企業のほとんどは中小企業というのは知っていても良いかもしれません。
あと、企業の平均社員数を考える時は、100人の会社1社と10人の会社9社で、平均して19人(≒20人)というのもよく使います。
小・中・高・大学校の数
- 小学校の数=一学年 の人数÷一学校あたりの一学年の人数=一学年の人数÷(クラス数×クラスの人数)=100万人÷(2×40人)
=1万2,500校 - 中学校の数=一学年 の人数÷一学校あたりの一学年の人数=一学年の人数÷(クラス数×クラスの人数)=100万人÷(4×40人)
≒6,000校 - 高校の数=一学年 の人数÷一学校あたりの一学年の人数=一学年の人数÷(クラス数×クラスの人数)=100万人÷(6×40人)
≒4,000校 - 大学の数=一学年 の人数×進学率÷一学校あたりの一学年の人数=一学年の人数×進学率÷(学部数×学部の人数)=100万人×50%÷(5×100)
=1,000校
小中高の進学率はほぼ100%と考えられるので、進学率は小中高には記載せず、大学のみに記載しております。
クラス数は、小⇒中⇒高につれて、どんどん増えていった記憶がありますので、徐々に増やしています。
小中学校が、実際の値の半分くらいになりましたが、推定上、そこまで気になる数値ではないかと思います。
最後に基礎数値と一緒に覚えた方が良いことを解説します。
フェルミ推定の基礎数値と一緒に覚えた方が良いこと
本記事を読んでいる方であれば、既にご存知かと思いますが、フェルミ推定のパターンと手順も覚えましょう。
フェルミ推定のパターンは以下の4パターン(3+1パターン)に分けて覚えるのをオススメしています。
詳しくは、『フェルミ推定にはパターンがある!頻出3+1パターンを解説』で解説しています。
また、フェルミ推定の手順は下記の通りです。
- 前提確認
- 基本式の設定
- セグメンテーション
- 数値の設定・計算
- 現実性検証
手順については、『【初心者必見】フェルミ推定の5つの手順【例題あり】』で詳細を解説しています。
フェルミ推定の基礎数値を覚えて面接突破できるようになろう
以上、いかがでしたでしょうか?
パターン・手順を覚えて、基礎数値を暗記・推定できるようになれば、後は練習を繰り返すのみです。
日々の練習方法については、『フェルミ推定の日常の練習方法【練習以外にやるべきことも解説】』で解説しているので、よかったらチェックしてみてください!