ITコンサルって案件によって忙しさが変わるってよく聞くけど、激務案件に入るとどれくら忙しいんだろう・・・
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
本記事を書いている私は、業務・IT系のコンサルタントとして働いています。
過去に激務案件に配属されたことがあり、一時期は死にかけてました・・・
ITコンサルは、戦略コンサルと比べると肉体的・精神的にそこまでキツくないという印象が一般的かと思います。
しかし、実態として、ITコンサルでも案件によってはマジでしんどいです。
この記事では、ITコンサルとして、激務案件に配属された経験から感じたことをありのままに書こうこうと思います。
目次
ITコンサルの激務案件に入った時の忙しさ(体験談)
過去にいわゆる炎上案件に入ったことがあります。その時は超絶激務でした。
アサインされていた4カ月間の残業時間は下記の通りです。
- 12月:100時間
- 1月:140時間
- 2月:200時間
- 3月:180時間
正直、ちゃんと時間を計っていたわけではないので、上記が正しいかどうかは微妙です。
ですので当時の働き方を紹介すると、
- 平日・・・1月くらいからは日を跨ぐ前に帰った日はほとんどなし
- 休日・・・土日の片方はほぼなし。忙しい時は土日両方とも仕事
こんな感じでした。
とても働き方改革が進んでいるとは思えませんね(笑)
こんな激務の4カ月でしたが、アサインされて良かったこともあります。
ITコンサルの激務案件に入るメリット
下記3点です。
それぞれ解説します。
驚異的な速度で成長できた
少し案件の内容を話すと、ある会社のシステム統合プロジェクトでして、弊社は実行フェーズのPMOの立場で参画していました。
弊社のメンバーは、、、私(社会人2年目)とパートナーのみ。
パートナーは10個くらいは案件を掛け持ちしていて超絶忙しいです。そのため、基本的にタスクのほぼ全てを任されていました。
例えば
- ベンダーの進捗管理
- 課題管理・課題解決策の立案・実行
- 定例報告に向けた資料の作成
- 定例報告のプレゼンとファシリテーション
- 予算獲得に向けた決裁者向け報告資料
など。
このようにPMOとしてのタスクはほぼ自分で最初から最後まで行っていました。
そのお陰もあって、案件が終わる頃には、PMOの基本的なタスクは、一定の品質を一人で担保できるようになっていました。
人が成長するのは大きな負荷がかかっている時だというのは本当だと感じました。
デメリットの方で書きますが、もちろんメンタル・体調が壊れてはダメなので、”適度な”負荷であるのが前提条件ですが。
何があっても大丈夫とメンタル的に強くなれた
上記の通り、最後の方は割と品質の良いアウトプットを出せていましたが、プロジェクトの前半は、お客さんに怒られまくりました。
しかも、会議も一人で出ることが多かったので、矢面に立つのは自分です。
(補足しておくと、うちのパートナーとお客さんのお偉いさんがズブズブで、どれだけ怒られても、その関係でまぁなんとかなる状況でしたので、若手が挑戦()できる環境でした)
その時の私は、
- こんな資料だと怒られるかも・・・
- 自分がバカだって思われてしまう・・・
と思っていました。
びくびくしながら会議に出ていたと思います。
今思うと、変にプライドが高かったですし、怒られることに慣れていなかったと思います。
そんな状態でしたので、一時期ウツになりかけていました。
でも、友人の助けもあって、復活しました。
一度吹っ切れてからは、
- 2年目なんだし怒られて当たり前。
- 2年目なんだしバカに決まってる。
- 怒られても、バカにされても、死ぬわけじゃない。気にしなくてもいい。
と思えるようになりました。
今も基本的にはこの考え方で仕事をしています。
どんなキツい案件が来ても死ぬわけではないと考え、メンタル的に沈むことがなくなりました。
正直、激務案件に入って一番良かったことはこれだと思います。
良い意味で怖いもの知らずになった感じで、仕事だけでなくプライベートでも役に立ってるような気がします。
残業代をたくさんもらえた
これはタイトルの通りです(笑)
実は上に書いた残業時間のうち、12月~2月までは、上司に怒られるかなと思って、残業時間を少なめに申請していました。
ただ、3月はもうメンタル的に吹っ切れていたので、残業代をそのまま申請して怒られたら会社を辞めてやる!って思っていました(笑)
そのため、残業時間180時間をそのまま申請しました。
給与明細を見たら臨時ボーナスが入ったかと思いました(笑)
(法律的に大丈夫だったのかな・・・)
さて、ここまでいいことばかり書いていますが、もちろんデメリットもあります。
ITコンサルの激務案件に入るデメリット
ありきたりな2つですが、下記です。でも、これがほんとにキツい。
それぞれ具体例を基に解説します。
プライベートの時間がなくなる
上に記載した通りの残業時間なので、プライベートの時間がなくなります。
また、プライベートで遊んでいる時も常に仕事のことを考えてしまいます。
ただし、これは慣れると別だと思います。(今の私なら切り替えられると思います)
私はクリスマスデートで彼女に迷惑をかけてしまいました。
激務状態でしたので、デートには徹夜で参加。
ディナーは何とか乗り切れたものの、ホテルに着いて彼女がシャワーを浴びている間に、ちょっと休憩とベッドで横になったら、、、次の瞬間朝になっていました。
当日はプレゼントも用意してくれていたみたいで・・・ほんとに申し訳ない気持ちになりました。
もちろんプロフェッショナルには仕事とプライベートの垣根は要らないという考え方はあると思います。
でも、自分の好きな人との時間を充実して過ごせないって、プロフェッショナルになる意味ってあるのかなって本気で考えました。
メンタルや体調を崩す可能性がある
自分はメンタルが強い、と思っていても、いざ激務×怒られる続けるになると、壊れる可能性があります。
私も、まさか自分がメンタルをやられるはずがないと思っていました。でもダメでした。(正確には、やられてはないが、やられる寸前までいった、ですが)
そして、メンタル面がきつくなると、肉体にも影響がでてきます。
私の場合は、まずウツの一歩手前みたいな状態が続いたある日、急に体がしびれる・耳が遠くなるなどの症状が出ました。
これはヤバいと思い、病院に行ったり、友達に相談したりして、何とか復活することができました。
ただ、場合によってはそのまま病気になってしまい、ビジネスマンとして復帰できなくなる可能性もありました。
そこでどれだけ頑張っても将来の道が閉ざされるのなら意味がないので、メンタル面は本当に注意した方が良いと思います。
えっ!?ITコンサルにはなりたいけど、そんなに大変なら、激務案件には入りたくないな・・・
激務案件に入らないようにする方法はあるの?
100%ではないですがあります。
続いて激務案件を見分けて、アサインされないようにする方法を解説します。
激務案件に入らないようにするための対策
下記4点です。
それぞれ解説します。
常に社内の情報収集
激務案件の情報は社内で噂されていることが多いです。
また、オフィスに常に残っている人が入っている案件は、ヤバめなことが多いです。
まずはその情報をキャッチしましょう。
最近では、若手に入りたい案件の要望を聞いてくれるファームが多いと思います。
その案件には入りたくない、と必ず伝えましょう。
理由は自分の方向性と合わないとか、なんでも良いと思います。
少しは調整してくれるはずです。
良い上司と関係を作っておく
上司の評判も、会社の情報で流れていることが多いです。
- 面倒見が良い
- 優秀と評判
このような条件を満たす上の職位の方を探しましょう。
このような方がマネジメントする案件は、炎上しにくいし、炎上した時にも適切にフォローしてくれることが多いです。
見つけた後は社内営業をしましょう。
(激務案件に関わらず、入りたい案件があるなら社内営業は大事です)
悪い上司には近寄らない
逆に以下の条件に合致するマネージャーには近づかないようにしましょう。
- 部下がよく辞めている
- プロジェクトをよく炎上させているなどの悪い噂がついている
案件が激務かどうかには、案件の内容も関係しますが、上司のスキル・考え方にも大きく影響を受けます。
上記2点を満たす上司の案件は、今後も激務であることが多いです。こちらも情報収集しましょう。
同期の話とか、年齢の近い先輩の話とかを聞けば、大体わかるはずです。
常駐案件は要注意
100%ヤバイというわけではないですが、常駐案件は気を付けた方がよいです。
まさに私がこのパターンでした。
理由は下記です。
- 情報がなかなか入ってこず実態がわからない
- システム開発プロジェクトなどのPMO(常駐型が多い)は燃えることが多い
*コンサルが入るようなプロジェクトは、基本的に難易度が高いからかもしれません
気になる常駐案件がある方は、そこを仕切っているマネージャー・パートナーの情報を入手しましょう。
先ほど書いた通り、激務かどうかには、上司の考え方・スキルが大きくかかわりますので。
あと、常駐の人も社内会議の時とかに戻ってきていることがあるので、タイミングがあれば話を聞くようにしましょう。
自分はこの取組みが足りなかったと反省しています。
ここまでで、激務案件に入らないようにする方法を解説しました。
ただし、100%アサインを防ぐことはできません。
そこで、もしアサインされてしまった場合の対処方法を紹介します。
激務案件に入ってしまった場合の対策
案件から外してもらえるように周りに相談しよう
私はこの取組みが足りませんでした。
なんか、ダメなやつの烙印が押される気がしていて言いにくかったです。
でも、メンタルがおかしくなって、ビジネス人生が途絶えるよりはマシです。
上司に言いにくかったらまずは友人でも良いと思います。
上司・友人で改善しなければ、上司の上司や産業医に相談しましょう。
注意点:出世は難しくなるかもしれない
残念ながら、会社的には、「あいつは無理をさせると文句を言ってくるやつ」と思われる可能性がでてきます。
噂には尾鰭がつきやすいもの。上司はそんなことを思っていなくても、誇張された噂が社内に広まる可能性があります。
でも、転職先で活躍・出世すればよいです
コンサルファームは、探せばいくらでもあります。
この記事を読まれている方は、これからコンサルに転職される方が多いと思うので、そんな方に言うのも変な話ですが、また転職すれば良いんです。
最後に・・・ほんとにITコンサルになりたいか考えよう
いかがでしたでしょうか?
コンサル業界も働き方改革ということで残業時間が減っているとは思いますが、それでも多いです。
ある程度プライベート犠牲にしなければなりません。
精神的なプレッシャーも大きいです。
それに、どうしても炎上案件に入らざるを得ない時もあります。
- プライベートを犠牲にする覚悟はあるか
- メンタルがやられてしまうリスクを考えた上での決断か
これらをもう一度自分に問い直して、考えてみましょう。
いちおう、こんな記事書いていますが、私はコンサル業界に来て、後悔していません。
激務の時はマジできついですが、やりがいが大きいのは事実です。
ちなみに、このような実態の話は、説明会や社員インタビュー記事ではなかなか出てきません。
ほんとの実態を知りたい場合は、社会人向けOB訪問サービス『CAREENA』がおすすめです。
↓みたいな感じで、コンサルで働いた時の体験談など、色んな話を聞くことができます。
匿名で登録している方も多いので、本音が聞きやすいです。
無料で登録できますので、ワークライフバランスや残業時間について確認してみてください。
【登録無料】社会人がOB訪問!キャリーナとは【使ってわかった】
また、今回の激務に限らず、暇な時の働き方や、コンサルファームの働き方改革の状況など、コンサルの働き方全般については、【入社後ギャップゼロ】コンサルの働き方の真実【現コンサルが解説】で解説していますので、こちらもチェックしてみてください!